1.一般健康状態検査
(不妊症初診時必須検査)
血液検査:一般血液・肝機能・腎機能・血液型
一般尿検査
妊娠を目指しての検査治療が初診後始まりますが、なんらかの健康上の問題点をかかえていては妊娠どころではありません。そこで、血液検査と尿検査を行い、問題点のチェックを行っています。もし、結果で問題点が見つかった場合には、内科的な診察の後に治療を開始するなどして、妊娠成立までに問題点の改善を目指します。
一般的な健康診断や人間ドックなどでも行っています。1年以内に検査を受けている場合には、結果をお見せください。
体外受精の場合は1年以内の検査結果が必要となります
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B型肝炎・C型肝炎・梅毒・HIV(エイズ)・HTLV−1
- ・医療による感染予防として必ず行っています。これらの検査は、一般的な健康診断や人間ドックでは通常行われていません
- ※以下の場合は6ヵ月以内の検査結果が必要となります。 ・不妊症検査:子宮卵管造影検査・子宮鏡検査 ・人工授精・体外受精
クラミジア検査
- ・細菌感染の1つです。この細菌の感染が不妊症の原因になる場合があるとされています。性行為により感染する可能性が高いとされていますが、AIDS(エイズ)のように治らなくて命にまで問題を引き起こすような細菌ではありません。しかし症状が出にくく、お腹のなかで長期間にわたって悪さをすることがあり、そのことが不妊症との関連として考えられています。
- ・当院では初診時にはこの検査をスクリーニング検査の一つとして、潜在的な感染症をチェックを行っています
- ・子宮卵管造影検査、子宮鏡検査を受けられるかたは、6ヵ月以内の検査結果が必要です
風しん
- ・妊娠初期に風疹に感染すると、風疹ウイルスが胎児に感染して、出生児に先天性風疹症候群(三大症状:先天性心疾患・難聴・白内障)を起こす例が報告されています。
- ・1979年(昭和54年)4月2日から1987年(昭和62年)10月1日までに生まれた方は男女ともに予防接種率は低く、妊娠予定の方は注意が必要です
- ・厚生労働省は『接種歴があっても十分な免疫が獲得されていない場合がある。妊娠二ヵ月以上前に接種を受けるか、接種しても免疫があるか確かめる検査が必要』としています
- ・当院内科でワクチン接種が可能です。(※要予約)※ワクチン接種後2か月は避妊をしてください
麻しん
- ・麻しんはふつうは自然回復して重症にならない病気ですが、時に肺炎・脳炎・血小板減少などの合併症を起こすことがあります。日本では「はしかに対する免疫がある人の割合」が低下してきているため、妊婦の麻しん感染が心配されています
- ・妊娠中に麻しんに感染すると、母体が重症化する確率が高いことが報告されています。妊娠中に麻疹に感染すると、強い子宮収縮を起こすことがあり、流早産や子宮内胎児死亡などが2〜4倍になるため、厚生労働省では注意を呼びかけています
- ・当院内科でワクチン接種が可能です。(※要予約)※ワクチン接種後2か月は避妊をしてください
3.子宮内膜症検査
(月経6日目まで)血液検査:CA125
子宮内膜症は、子宮内膜が本来あるべき子宮以外の場所に存在するために、色々な症状を起こしてしまうとされています。
不妊症や生理痛を引き起こす原因の一つです。診察ではわからないものも生理中の血液検査で子宮内膜症が見つかることがあります。
4.甲状腺機能検査
血液検査:TSH・FT3・FT4
甲状腺はのどぼとけの少し下のところにあるホルモン生産臓器です。甲状腺ホルモン異常が認められると、不妊治療よりも甲状腺ホルモンの改善が優先となる場合があります。
女性においては、排卵障害や着床障害(妊娠成立の障害)をひき起こすことがあり、流産や早産につながる原因にもなるとされています。男性においては、精子の減少や質の低下につながるといわれています。
当院内科で受検できます。ご予約が必要です。 内田クリニック 内科HPへ
5.抗精子抗体検査
血液検査:精子不動化抗体
なんらかの原因で女性のなかに作られてしまう抗体です。精子はこの抗体を持つ女性のなかでは動きをなくしてしまうとされています。
精子は、卵子と出会うまで自分の力で動いて進みます。精子が動くことができるのかどうか(運動能)は、妊娠成立にとって重要です。精子不動化抗体が認められる場合には、決定的な問題点になる場合があります。
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亜鉛は免疫機能や皮膚の代謝、味覚の維持など体の中で様々な働きをしており、生殖機能にも関わる重要な栄養素です。
女性の場合
亜鉛が欠乏すると、下垂体で作られる卵胞刺激ホルモン(FSH)や 黄体形成ホルモン(LH)の働きが弱まります。これらのホルモンの働きが弱まると、卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が低下します。また亜鉛は細胞分裂にも関わるため、亜鉛は排卵や着床にかかわるホルモンにとって必要不可欠の栄養素と言えます。血清中の亜鉛濃度が低下している場合、亜鉛を多く含む食べ物を摂取することが推奨されます。食事だけでは亜鉛の摂取が不十分な場合には、亜鉛を含むサプリメントや薬物による亜鉛補充療法を行います。
男性の場合
欠乏すると特に生殖機能に影響し、テストステロンの分泌が低下することで精子の数が減少することがあります。血清中の亜鉛濃度が低下している場合、亜鉛を多く含む食べ物を摂取することが推奨されます。食事だけでは亜鉛の摂取が不十分な場合には、亜鉛を含むサプリメントやお薬による亜鉛補充療法を行います。亜鉛補充療法により精子の運動性が増加し不妊症男性の精液の質が向上したという報告があります。
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